2018年4月1日日曜日

高級な「クニペックス」の謎

電気工事の工具を探しているとよく見るのが「クニペックス」というメーカーだ。他のメーカとはひと味違うカラフルなデザインで高価格、というイメージを抱いている人が多いのではないかと思う。いったいどういうメーカーなのだろうか。

クニペックスは、日本でなくドイツのメーカーだ。創業は1882年と、1世紀をゆうに超える歴史がある。創業以来の同族経営、全製品をドイツ国内で生産するなど、会社のプロフィールを見ると、個性的で、しかも品質への強烈なこだわりが見られる。

そのこだわりがまた、高価格になってしまう要因ではある。

ドイツのメーカーなので、クニペックスが作っている工具は、基本的には日本のJIS規格に適合する製品ではない。しかしそれでもこれだけ日本に入ってきて、しかもここまで日本のマーケットで存在感を示せているのだから、日本国内でクニペックスの工具を手にしたユーザーの満足度はそれなりに高いものだと考えられる。

クニペックスの工具が手に入るのは本国ドイツと日本ばかりではない。世界中のほとんどの国で手に入る。世界的中のユーザーから、高い満足度を得ているのだろう。

また、日本のメーカーとは異なる規格やニーズに基づいた生産を行っているが故に、基本的に製品は日本のJIS規格品ではない。そのため日本のメーカーでは代替が効かないという製品が多いという点も、こだわりを持つ愛用者が居る理由のひとつである。電気工事関連以外の分野では、自動車整備などの機械工業向けの工具も取り扱っており、その分野でもやはり品質の高さで一定の人気を得ている。

日本の製品ではどうもイメージ通りの製品がみつからない、なんて時には、「クニペックスだったらあるかも」なんていう探し方もできる、そんなメーカーではないだろうか。

凝った機構のウォーターポンププライヤー。狭い場所でも力を入れて作業しやすい工夫が満載。

日本の工具では見かけないジャンルの工具。モンキーレンチをこれに置き換えるという人も多い。

もはやニッパーの価格帯を逸脱していると言えるが、硬いものでもとにかく良く切れるとの事で、これでも買う人が居る位の逸品。

国内メーカーの強力ペンチとあまり変わらない価格でクニペックスの高品質を体験できる。偏心設計のペンチはは国内メーカー製品であってもどうせJIS規格外なので、クニペックスの品質を初めて試してみたい人に丁度良いのかも。