2018年1月11日木曜日

スリーピークス 電工Fペンチ

ペンチは第二種電気工事士試験の指定工具に含まれている。定番は175mmのJISマーク付きのタイプで、受験用工具セットを購入する場合は、だいたいそれが入っている。
しかしペンチは必ずしもJISでなくとも良い。確かにJIS製品には、ハズレが無い。一方、JIS無し製品に関しては、JIS製品よりも安くて粗悪なものにばかり目が行きがちだが、逆にJISよりももっとプレミアムな仕様になっており、その結果JIS規格から外れているという製品もある。
プロの職人が使う工具メーカーがそうしう製品を作っている。例えば、ペンチだとかモンキーレンチなどには、そういう製品が多い。
ペンチ自体はある程度汎用性のある工具で、VVFケーブル以外にも様々なケーブルやコードを切断する事が想定されている。そればかりか、電気工事の用途ばかりとは限らない。なので、JIS規格のペンチは電気工事士技能試験でVVFを加工する作業にも使えるけれども、目一杯そういう作業に最適化されている工具という訳ではない。
一方、電気工事の実務に目を向けると、VVFケーブルは実によく使われている。VVFを加工する作業ばかりが作業の大半を占めるという現場も珍しくはない。そういう実務的なニーズがあるので、JIS規格のペンチよりももっとVVFケーブルに特化して作業をしやすい様に設計された製品も市販されている。そうした製品の中でとても有名なペンチのひとつがこれだ。
第二種電気工事士の実技試験でも、扱うケーブルのほとんどがVVFケーブルな訳なので、このペンチを使うと、JISのペンチを使うよりも、きっと快適に受験できるだろう。
大きな特徴は、JISのペンチは刃が付き合わされる様に閉じるのに対して、このペンチでは刃がハサミの様にすれ違う。JISのペンチの様に挟み切るのでなく、せん断するのである。
この違いにより、 グリップを比較的軽い力で握るだけで、すんなりとケーブルを切断する事ができる。ハサミの様なタイプのVVFケーブルストリッパーを使ってケーブルを切断するとペンチで切断するよりも楽に感じるのは、同様の理屈だ。
例えば、ハサミの様なタイプのVVFケーブルストリッパーではなく、自動式のVA線ストリッパーを使う場合には、ケーブルの切断はペンチで行う事になると思う。その際に、JISのペンチでなくこのペンチを選ぶと、ケーブルの切断も楽に行う事ができる。非常に作業が早く進みそうな組み合わせである。

価格は少々高めだが、検定試験に限らず、実務でもVVFの加工を多く行う人は、持っていて損のないアイテムではないだろうか。

スリーピークス 3.peaks 電工Fペンチ 220mm DF-220